発達コミュニティ学科 概要

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ミッション

人間の発達とそれを支えるコミュニティの実現に取り組む人材を養成する

人間の多様な発達と、その発達を支えるコミュニティ(多様な人々が協働する社会)を実現するために必要な能力を身に付けた人材の養成を目指します。この目的を踏まえ、人間の心理的発達や身体的発達、表現や行動の機能発達など、人間の生涯全体に関わる課題解決を行うために必要な基礎的な専門教育を行う「発達基礎」、人間の多様な発達の相互関係に着目し、グローバル社会と個人をつなぐコミュニティに関する理論の構築と実践的な課題解決を行うために必要な専門教育を行う「コミュニティ形成」という2本の柱を設定します。

予想される進路

卒業後の進路として、自治体や企業における組織・人事戦略コンサルタント、家庭裁判所調査官、地域コミュニティ創生支援事業・人材育成事業の指導者、行政や自治体の専門職、健康関連企業での専門職、国際連合機関(ユネスコ、世界保健機関等)、大学院進学等が予想されます。

学びの特色

広い基礎知識を学び、学びの方向を定める

1年次は、概論等の講義を通じて人間の発達とコミュニティについての幅広い知識を得るとともに、専門的知識を学んでいく上で基礎となる科目を受講します。多くの科目の中から自らの関心に沿った履修を進め、学ぶ専門性と方向性を見定めていきます。

教育プログラムを通して、高い専門性を身に付ける

2年次には、各自の関心や将来の進路などに応じて、5つの教育プログラムの中から1つを軸として選択します。各教育プログラムで開講される専門科目を選択して受講し、より高度な専門性を身に付けていきます。

国内外の海外研修、フィールドワークを通じて実践力・応用力を鍛える

専門科目の受講により高度な専門性を身に付けると同時に、国内外における活動を通じて実践的な問題解決能力を鍛えます。現場実践によって醸成した問題意識をより明確な課題設定へとつなげ、その解決に必要な具体的な手法を体系的・段階的に学びます。

発達コミュニティ学科が展開する5つのプログラム

社会エンパワメントプログラム

目標

社会の様々な局面で生じる課題に人々がコミットしてゆくための方法、対人支援やコミュニティ支援に関する幅広い知識や技術を学び、あらゆる人の多様なエンパワメントを通してグローカルな社会課題が解決される専門的方法論を身につけます。

学問領域

ESD論、社会教育・生涯学習論、障害者共生支援論、ジェンダー論、福祉教育・ボランティア学習論、臨床哲学、自然共生社会論、多文化学習論

予想される卒業論文

  • 生きづらさに着目した日本におけるギフテッド定義の再検討―当事者研究を介して
  • 若者の転出者における空き家に対する意識と地元への愛着に関する研究兵庫県佐用町を事例にして
  • 高齢化コミュニティにおける音楽の活用―歌唱がもたらす作用に着目して
  • 大学教育における協働学習の意味と課題―多文化交流社会の実現に向けて
  • 「授業における子どもの学び」を捉える教師の視点と葛藤の意味

心の探究プログラム

目標

人々の心の発達の諸相における課題を発見しその解決へと導くために、人の心とその発達を適切な方法で理解・測定する基礎的能力、現代社会の多様な支援ニーズへの対応方法についての実践的な専門的能力を身につけます。

学問領域

臨床心理学、芸術療法、スクールカウンセリング、臨床心理検査法、発達臨床心理学、生涯発達心理学、睡眠心理学、教育心理学、人格心理学、健康心理学、障害者心理学

予想される卒業論文

  • 認知のゆがみが援助要請の利益・コストの予期に与える影響の検討
  • 就職決定後の就職不安と仮想的有能感の関連について
  • 報酬分配と責任分配における分配原理の違いが対人魅力に及ぼす効果
  • ライフイベント経験におけるレジリエンスとコーピングの関係
  • マジック状況における言葉によるミスディレクションの効果の検討

アクティブライフプログラム

目標

人々が健康で活動的なライフスタイルを実現するために、心身の健康やエイジング、運動行動、スポーツ活動などについて原理や方法を理解・分析する基礎的能力や創造的・実践的な専門的能力を身につけます。

学問領域

生活習慣と心身の健康、社会心理学、社会老年学、加齢の健康行動科学、加齢の認知心理学、加齢の身体運動科学、応用生理学、運動生理学、運動生化学、スポーツ技術論、運動心理学、スポーツ社会学、体育・スポーツ史、応用身体運動科学、バイオメカニクス

予想される卒業論文

  • 成長期における食行動と心身の健康との関連性
  • 高齢者における歩行過渡期の歩行特性 ―移動する床面からの歩行に着目して
  • 認知バイアスと感情調整に加齢が及ぼす影響
  • 社会的ネットワークが高齢者の運動習慣に及ぼす影響
  • 新しい男性役割と結婚・恋愛に関する調査研究
  • 季節変化がヒトの発汗機能に及ぼす影響
  • 感染症流行下におけるスポーツイベントマネジメント時系列分析

ミュージックコミュニケーションプログラム

目標

人々の文化的で豊かな生活のため、芸術の実践と交流によって社会における多様な人々をつなぐ場を構築することを目指し、音楽の発信と受信について多面的に理解・探究する総合的能力、音楽の創造的実践的な専門能力を身に付けます。

学問領域

音楽文化史、民族音楽学、即興など演奏法・演奏論、音楽美学、音楽教育、音楽社会学、音楽理論、音楽音響制作、音楽表現学

予想される卒業論文

  • ペルシャ語圏の写本装飾タズヒーブ―イランにおける現代的展開
  • 日本におけるサムルノリ―在日コリアンのアイデンティティから多文化共生への道
  • 浅草オペラの地域受容―上演記録を通じて
  • アニメーションにおける「音と画の対位法」の効果
  • 『ミカド』上演演出の変容を探る―「イエローフェイス」問題の考察から
  • 電子オルガンのための協奏曲の可能性―GXコンチェルトを分析して

アートコミュニケーションプログラム

目標

人々の文化的で豊かな生活のため、芸術の実践と交流によって社会における多様な人々をつなぐ場を構築することを目指し、文化・芸術について多面的に理解・探究する総合的能力、創造的実践的な専門能力を身に付けます。

学問領域

舞踊学、絵画表現、ファッション文化論、社会情報学、認知科学、パフォーマンス科学、認知身体性科学

予想される卒業論文

  • 舞踊表現における共有感に関する考察
  • 神戸のファッション文化の発展 ―紳士服からニュートラ、神戸系ファッションまで
  • 振付創作プロセスにおけるコンテンポラリーダンス作品の変容 ―環境との関係に着目して
  • 音楽聴取と想起される図形イメージの関連性について ―音楽の音色と調性を中心に

発達コミュニティ学科の入試