グローバル文化学科 概要

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ミッション

国境を越えたコミュニケーションを推進できるリーダーシップを備えた人材を養成する

本学科では、多文化間の境界を乗り越えるグローバル共生社会を実現するため、高度な外国語の運用能力とICT教育に基づく情報分析力や発信力を駆使して、異文化間のコミュニケーションと相互理解を率先して推し進め、多文化状況、文化交流、文化摩擦等をめぐるグローバルな課題の解決への道筋を社会に発信する能力をもつ人材を養成することを目標とします。この目標を達成するために、「地域文化系」「異文化コミュニケーション系」「現代文化システム系」「言語情報コミュニケーション系」の4つの教育研究の柱を置き、これらの切り口から人間社会における多様なグローバルイシューを解決する糸口を探していきます。

予想される進路

本学科が育成するグローバルな課題に関するリーダーシップを発揮できる人材は、現代社会の幅広い分野で求められています。卒業生の進路としては、海外展開の活発な製造業、マスコミ、情報通信業、金融業のほか、外務省・経済産業省や各都道府県などの国家・地方公務員、JICA・兵庫県国際交流協会等の国際協力機関に加え、大学院進学等が考えられます。

学びの特色

高い専門性とリーダーシップを備えた人材を養成する

本学科の軸となる4つの柱「地域文化系」「異文化コミュニケーション系」「現代文化システム系」「言語情報コミュニケーション系」、それぞれに対して教育プログラムを設定しています。各自の興味や将来の進路などの目的に応じて、教育プログラムの枠を超えた柔軟な授業の選択が可能です。

多彩な学際的カリキュラムを通して、専門的能力を身に付ける

それぞれの専門的能力を、受入留学生を交えた国際共修授業はもとより、多彩な語学教育、長期の交換留学制度、国内外でのフィールドリサーチやインターンシップ等、多様なアクティブ・ラーニングを利用して修得できるカリキュラムを用意しています。さらに、3年後期から4年前期にかけて「グローバル文化特別演習」において指導教員のきめ細やかな指導により学修を深め、4年次に学修の総仕上げとして「卒業研究」を行い、卒業論文を作成します。

「留学したい」を後押しする、長期留学をサポートするカリキュラム

選抜を経て協定大学に留学する交換留学プログラムでは、留学先で修得した授業の単位は神戸大学の単位として認定することができます。また、正規の留学中も、神戸大学に在学していますので、これらを上手く利用すれば、1年間の長期留学を含めても4年間で卒業することが可能です。

グローバル文化学科が展開する4つのプログラム

地域文化系プログラム / Area Studies

目標

21世紀の世界に存在する多様な文化や価値観を地域別に研究します。また、そうした地域の文化や価値観がどのように形成され、持続・変容してきたのかを、さまざまな学問アプローチから捉え、比較的・相対的な視点から地域文化を理解する力を身に付けます。

学問領域

日本、ヨーロッパ、ロシア・スラブ、北アメリカ、中・南アメリカ、東アジア、東南アジア、オセアニアなどの地域研究

予想される卒業論文

  • 『申報』広告欄にみる纏足と放足
  • 台湾における性的マイノリティ
  • マレーシアの「ルック・イースト政策」における日本留学の考察
  • 若者に対する政治教育のアプローチ-ドイツと日本における模擬選挙プログラムの事例分析を通して-
  • タイ人シェフの職業生活世界について ―神戸・三宮で働くタイ人シェフを例に―
  • ポーランド社会における反ユダヤ主義をめぐる議論―映画Pokłosieが与えた余波
  • 水洗トイレのイノベーションと日本人の排泄観

異文化コミュニケーション系プログラム / Intercultural Communication

目標

社会経済のグローバル化に伴い、異文化間相互の分裂と統合が、国内および国境を越えて拡大しているという世界の動きを踏まえ、異文化間コミュニケーションのあり方を明らかにし、異なる文化が対話可能となるような方法を考察する能力を身に付けます。

学問領域

文化人類学、比較政治、国際関係論、科学史、比較文学

予想される卒業論文

  • パレスチナ刺繍の伝統と変遷 ―刺繍からまなざすパレスチナ問題
  • 現代アメリカにおける政治的分極化の要因 ―党派性、アイデンティティ、ソーシャルメディアから見るメカニズム―
  • イギリス医師会の政治的主張と活動2000年以降のNHS政策を通して
  • 「不可視化」される人々―日朝「ダブル」のライフ・ストーリーを通して
  • 電力システム改革の政治過程分析 ―震災以降の日本のエネルギー政策の検証―
  • 若者の自立支援政策の意義とその拡充に至る政治的条件について
  • 東アジア地域主義を巡る国際関係 ―日本と中国の東アジア構想―
  • ドイツの国籍法改正におけるネーション理解の変化について

現代文化システム系プログラム / Contemporary Culture and Society

目標

近代的な制度や思考の枠組みが根底から揺らぐなかで、グローバルな規模で拡がる今日的な問題群に焦点を当て、現代世界を動かしている社会・文化のシステムを多角的に分析し、現代という時代について批判的に洞察する力を身につけます。

学問領域

社会思想史、社会学(ジェンダー、メディア、移民・難民、貧困)、法哲学、美学、表象文化論、美術史、舞台芸術論、芸術政策

予想される卒業論文

  • ハンナ・アーレントの行為論 ―「複数性」の果たす役割をめぐって―
  • M・フーコーにおける(新)自由主義批判 ―「生政治」概念をてがかりに―
  • 生成と秩序 ―カール・シュミットの近代批判・再考―
  • 「ハイジ」をめぐるアダプテーション―高畑勲監督アニメ『アルプスの少女ハイジ』の位置づけ
  • トーマス・ルフの作品における写真表現の可能性をめぐって
  • NGOの協働と構造的弱点 ―現場の語りから考える日本とフィリピン貧困地域のNGOが直面している困難―
  • 中国系ニューカマーの子どもと日本の学校教育―神戸市中央区を例に
  • スウェーデン福祉国家における極右政党の大躍進と移民問題

言語情報コミュニケーション系プログラム / Human Communication and Information Science

目標

言語・感性によるコミュニケーションの可能性と問題点を発見し解析する能力や、ICTを用いた多彩な情報の収集・分析・発信に関わる能力を育成し、これらの研究成果をグローバルな課題解決に活用する能力を身に付けます。

学問領域

言語学、日本語教育、外国語教育、認知心理学、認知神経科学、非言語コミュニケーション、ITコミュニケーション、ソーシャルコンピューティング、情報科学、コミュニケーションデザイン

予想される卒業論文

  • インドネシア文学の翻訳比較研究 ―『Laskar Pelangi』を例に―
  • 二者間相互作用におけるシンクロニーに話者特性が及ぼす影響
  • 課題非関連な恐怖刺激への注意捕捉
  • 演劇評価尺度の構築―Twitterによる語彙収集および印象評定実験による妥当性・信頼性の検証
  • 集合知を利用したレシピの食感テクスチャー表現の研究
  • 宝塚はジェンダーロールを誇張するか ―『ロミオとジュリエット』の日本語訳とその舞台化―
  • 国際系学部1年生の英語学習動機づけ
  • スポーツ選手の第二言語習得に見る学習ストラテジーについて
 

グローバル文化学科の入試