上記の研究テーマのとても大きな問いに答えるべく、２つの大きな研究課題（＋蜂の研究）に取り組んでいます。一つ目は、市民の方々がどのように自然をとらえているのか、という課題です。特に、伝統的な昆虫食文化をもつ人々や、都市部で生態系保全活動をしている人々、高校生などの若者を対象にしています。二つ目は、生態学的手法を用いて地域の自然や生物多様性の現状を明らかにし、その大切さについて市民の方々と考え、共有する方法（科学コミュニケーション）について研究しています。
さらに、上記の課題とは変わって、ハチやアリなどの社会性昆虫の社会（家族）の中に多様性が存在するのか？存在するとすれば何か利点があったのか、どうして進化してきたのか、についても研究しています。また、スズメバチやアシナガバチは都市部では人を刺す昆虫として嫌われている一面もありますが、彼らの益虫としての働きについても研究しています。人と生き物の関係や市民科学、環境教育、昆虫食文化、社会性昆虫に興味がある学生のみなさんとお話しできるのを楽しみにしています。